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【定年後】老害OBにならないために気をつけること

 会社をリタイアしてからもう少しで2年になる。

 仕事を離れた当初はそれなりの開放感に浸ることができたが、時間が経つにつれ現役組リタイア組のギャップを感じることが多くなった。

 自分はリタイアしたのだからと納得していたつもりでいたがどこかで昔を懐かしみ、まだ現役組と同じステージにいるように思い込んでいたのかもしれない。

 うざいOBにならないようにするにはどうすればいいのか。

 少し考えてみた。

 

また来てる

 退職時に後輩から言われる「いつでもまた会社に遊びにきてくださいね」を真に受けてはいけない。

 最初、後輩たちは、先輩に気を使い、喜んで相手をしてくれると思うが、回数を重ねると疎ましく思われる。

 

 後輩たちは仕事を持っているのだ。

 彼らの貴重な時間を責任のないリタイア組の都合で潰してはいけない。

 経験上、リタイアして尚、現役時代の記憶から離れることができずに昔の関係をたどろうとしている人も多くいた。

  僕はなるべく会社から離れたらこうした関係は断とうと決めていた。

 現役時代に、先にリタイアした人が頻繁に会社を訪れるようになった時の同僚の言葉が忘れられない。

 「○○さん、また来てる」

 悪意があっての言葉ではないとは思うが、僕には「仕事の邪魔だから来ないでもらいたい」という風に聞こえた。

 僕はこんな風に言われたくないというのが本音だ。

 

 一度、リタイア後に復帰の話をもらったこともあったが、結果的には「自分たちだけで対応することにしました」と会社から連絡があった。

 それもオファーがあってからだいぶ時間が過ぎた頃だ。

 僕から望んだことではなかったので会社からの「残念ですが・・」の言葉には少々腹がたった。

 そんなことに腹をたてるのも大人げないが、不愉快な気分になったのは事実だ。

 妻は、「41年も仕事したんだから、早く成仏しなさい」と言っている。

 成仏か。

 なるほど言い得て妙である。

 リタイアしたら仕事からは成仏すべきなのだ。

 

無職ということ

 現役組とリタイア組の一番のギャップは、当然ながら 仕事をしているか、していないかだと思う。

 実際、今の僕は仕事をしていない、無職である。

 ”リタイア組=無職の人” の公式はほぼあっていると思う。

 ほぼと言ったのは早期退職して再就職した人はリタイア組には属さない。

 大体、早期退職(アーリーリタイアメント)した人のほとんどが再就職しているので現役組なのだ。

 何れにしても、今は書類の職業欄に記入する機会がほとんどないのが救いだが、無職の響きはあまり良いイメージではない。

 世の中には、昔の役職に「元」をつけて元○○株式会社○○部 部長 というような名刺を持ち歩いている人もいるという信じがたい記事をネットでみたが事実であろう。

 要は、仕事を持っていないと不安なのである。

現役組とリタイア組のギャップ

 現役組は仕事を持っているので何かと忙しい。

 リタイア組が時間が自由になるのに比べると、現役組は何かと時間をやりくりして過ごさなければならない。

メールの返信はリタイア組からは即答

 実際にメールを現役組とリタイア組のメンバーに送ると、リタイア組からは即答で返事が来るが現役組からは数日遅れで返信がある。

 現役組は忙しいのだ。

 

 そのため、リタイア組の都合で何かを決めたりすると途端に現役組は、やりくりに困ってしまう。

現役組とリタイア組が何かを一緒にやるときは現役組の都合を優先

 それで何か予定をたてるには現役組の都合にリタイア組の予定を合わせるのが良い。

 ただ、それさえなかなかうまくいかないのが現実だ。

 現役組とリタイア組は生きている世界が違うということなのだ。

 

 リタイア組は現役を経験しているのでそのことは良くわかる。

 昔、自分がされて嫌だと思ったことを今、自分がしてはいけないのだ。

 これも僕が現役組とコンタクトを取ることを控えている理由の一つでもある。

これから

 現役組がリタイア組に寄り添ってくれるというのは幻想である。

 リタイア組は現役組との関わりを期待すべきではない。

 期待していると、うまくいかなかった時の落胆が大きくなるだけだ。

 リタイア組は早く成仏し次のステージを早く見つけるべきなのである。

 リタイア組になった僕が感じた結論である。

 

置かれた場所から咲きたい場所へ

 ただ、リタイア組には現役組にはないメリットもある。

 「置かれた場所で咲くのではなく、咲きたい場所で咲ける」のだ。

 リタイア組の一番の強みである。