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老化の兆し

  • 2021年6月23日
  • 2023年1月16日
  • 雑考

60歳を過ぎると体力、知力どちらもが衰えるだろうと想像はしていた。

ただ、実際には64歳を迎えようとしている現在でも気持ちだけはまだまだ若いつもりでいるし、特に老化の兆しを感じてはいない。

昔、20代だった頃に老化のシミレーションをしたことがあった。

シニア向けの家電の開発の参考にということだったと思う。

手と足に重りをつけ、腰には曲がった姿勢をとらせる器具をつけ、少し黄変したガラスのついたメガネをかけ、歳を重ねた状態を作り出した。

そういうシミレーション用のキットがあるのだ。

実際その器具を装着すると、なるほど自由が奪われた。

手足は重く思い通りに動き回ることはできない。

視力はメガネのせいで周りを見ることにも苦労した。

当時は決して自分がその対象の歳になるなどとは想像していなかった。

あくまでも業務の一環程度の捉え方をしていた。

今、僕はその時の状態にすぐにでもなるだろう歳になっている。

冒頭で老化は感じていないといったが、視力だけは相当衰えているように思う。

今までの業務がPC中心で今もスマホやタブレット、PCに囲まれた生活をしているせいもあるだろうが細かな文字はリーディンググラスの助けを借りるようになった。

これに関しては、やはり老化は確実にやって来ていると感じる。

今朝、ダイニングテーブルの上に妻が読んでいた文庫本のエッセイ集を見つけ、なんの気無しにその場で読んでみた。

ダイニングは照明をつけていなかったのと曇り空のせいもあってか、少し薄暗かったがなんとか文字を拾うことができた。

意外と面白い内容だったのでしばらく読み続けていたのだが、ある箇所の文字がよく見えない。

文章の流れから推測することもできなかったので明るい場所へ行って確認してみた。

幸いなことに明るさがあれば文庫本の文字でも裸眼ではっきり見ることができた。

問題はそのあと。

なんと文字ははっきり見えるのだが漢字が読めない(汗)。

歳をとるということは視力も落ちるが、知力も落ちる。
 
めげずに本を読もうと誓った今朝の話である。