このCDは1975年1月24日、ケルンのオペラ・ハウスで録音されキースジャレットの名作と評価されている。
400万枚のセールスを達成したアルバムだ。
僕はこのCDを今から約30年前に手に入れてからずっと聞き続けている。
今はiPodに入れていつでもどこでも聞けるようにしている。
この記事もこの音楽を聞きながら書いている。
そう、この音楽は僕にとって何かしながら聞くのにぴったりの曲なのだ。
キースジャレットのファンからすれば作業用のBGMではないとお叱りを受けそうだが、僕はこの音楽を聞きながらの作業がとても心地良い。
パソコンで文字を打ったり、本を読む時でも決して邪魔をすることなく周りのノイズを消してくれる。
この音楽、実は周りがうるさい時にぴったりなのだ。
いまはその習慣はなくなったが、在職中は終業後に本を読むのにカフェを利用していた。
コーヒー一杯で1時間ほど読書に費やしていた。
カフェでの読書は人が少ない時や客それぞれがお一人様の時は静かで落ち着くのだが、グループ客が入ってくると途端に騒がしくなる。
会話が禁止されている場所ではないので文句は言えないが、本を読む身にはノイズ以外の何物でもない。そんな時はこの音楽が役にたった。
実はもう時効だろうから打ち明けるが、僕はこの音楽をいつも業務の最中にも聴いていた。
もちろん、業務の効率を高めるためにだ。
電話をする声、打ち合わせの声、現場から漏れてくる機械の音。
事務所内はノイズで溢れている。
時々話しかけられた事に気づかない時もあったが、問題はない。本当に必要な用件ならば肩を叩けばいい。
キース・ジャレットは現在、2度の脳卒中を起こし音楽活動を中断しているという(米『ニューヨークタイムズ』から)。1日も早い回復を願う。