魔の５月２１日

何が「魔」かというと、僕の家の庭には一部に枕木を敷いてある場所があり、経年劣化で所々腐食していた箇所があった。

直さなければと思っていた矢先。庭を歩いていた時につまずいて倒れた。

運の悪いことに後ろ向きに倒れ、その拍子に頭を枕木の角に打ちつけてしまったのだ。

昨年の５月２１日のことだ。
　
テレビドラマによく出てくる、もみ合っている最中に誤って頭を打って死んでしまう。

同じような状況になった。

「ごつん！」倒れて出血した後頭部に手をあてて最初に思ったのが「脳みそが出た～」。

後頭部の陥没した跡が、手を当てても良くわかる状況に一瞬パニックになった。　
　
運よく妻が家にいたので車の運転を頼み病院へ急いだ。

最初、妻は「今部屋の掃除しているから、自分でいけば～」と鬼のようなことを言っていた。

ただ、頭の傷を見て気が変わったのか掃除機を放り出して車を走らせた。

病院での治療の結果は後頭部を３針縫い（最近は針ではなく名称は知らないがステープラーのような器具で縫合するので正確には３ステッチ。ドクターXでよくみるあの道具だ）、念のためCTスキャンで頭部を確認したが問題はないとのこと。

脳みそは漏れていなかった。

帰宅すると、妻の　「ばか！」「アホ！」「間抜け！」の洗礼を受けた。

ただその後の「このくらいで済んでよかったね」の言葉は唯一の救いだった。

気持ちは若くても確実に反射神経は衰えているということを実感した日であった。

今日はその一年後の５月２１日。

おとなしくステイホームしていよう。