リタイアしても腹は減る。
食事を作るためには、道具が必要だ。
どうせなら、味わいのある道具がいい。
定年・リタイアしようがしまいが、食はずっと続く。
リタイア後は、お気に入りの道具の出番が増えた。
紹介したいのはお気に入りの料理道具である。
便利な道具ではあるが百均のモノではない。
少々値段は高い(リタイア後、無職の今ではちょっと手が出ない)。
この記事では買い揃えておいて良かったものの中から4つを紹介する。
⒈これがあるとご飯が美味しい、柴田慶信商店の弁当箱
現役時代に遊び半分でつくった弁当づくりは今も習慣化している。
リタイアした今は、弁当があることで「お昼は何?」と毎日妻を悩ませることなく、また妻のストレスの反動を受けることもない。
弁当が僕のリタイア後の生活を穏やかにしてくれているのは確かだ。
毎日の弁当には秋田の曲げわっぱを弁当箱として使っている。
柴田慶信商店の曲げわっぱは御飯の水分を適度にとってくれるので炊きたてよりもお米を美味しくしてくれる。
さらには、天然杉の香りが御飯に移りさらに美味しさが高めている。
⒉厚焼き卵はTurkのフライパンでつくる
Turkというドイツのフライパンが人気らしい。
鉄の塊を叩き出しで成形して取手まで継ぎ目なく一体で作られたフライパンである。
このフライパン、値段が普通のフライパンに比べすこぶる高い。
しかし大変な人気で雑誌でも頻繁に紹介されている主婦憧れの一品のようだ。
このフライパンは厚焼き卵専用器として使っている。
厚焼き卵は四角形の専用器具で調理するのが普通だと思うが、僕はこのフライパンで弁当用の厚焼き卵をつくる。
厚焼き卵が上手にできた日は何となく調子が良い。
熱の加減が悪いと卵が上手く返せないが、このフライパンは上手に熱と油の加減を調整してくれる優れものである。
このフライパン、手入れを怠ると錆びるので注意しなければならない。
手間がかかるが愛着が持てる一品だ。
⒊毎日の生活に欠かせない紅蓮堂の鉄瓶
鉄瓶で、お湯を沸かすのが習慣になっている。
鉄瓶は水道水に含まれているカルシュウム分を除去してくれるし、分厚い鋳物で出来ているので温まるのには時間がかかるが一旦湯が沸いてしまえば水を継ぎ足してもすぐに湯が沸くので便利なのだ。
そして鉄分をお湯に補給してくれるので鉄瓶で沸かしたお湯で飲むお茶はすこぶる美味しい。
今使っているのは南部鉄器の工房で修行した葛巻元さんが南部鉄瓶・紅蓮堂として独立し盛岡で作っている鉄瓶。
購入した際には、使い勝手がよかったので葛巻さんにお礼のメールを送ったが、謙遜する内容の返事を頂いた。
この東北人特有の控えめで誠実な人柄がこの鉄瓶に現れているようでなおさらこの鉄瓶が愛おしくなった。
今、我家にある鉄瓶はこれが三代目。
初代と二代目の鉄瓶はやはり盛岡にある有名工房製で最初のモノは手入れを怠ったために内部を錆だらけにしてしまい、二代目も不注意から駄目にしてしまった。
そんな折、盛岡の光源社で偶然見つけたのがこの紅蓮堂の鉄瓶。
この3代目の鉄瓶は注意深く大事に育てていきたい。
そしてメールに書いた通り、いつか盛岡の工房を尋ねてみようと思う。
⒋ゆで卵はSTAUBの鍋で5分+4分でつくる
鋳物でできたSTAUBの中でも最小の直径10cmの鍋に60ccの水を入れコンロにかける。
火加減は最小にしてお湯が湧いたのを確認したら卵を一つ投入し、そのまま沸騰させる。
5分が経過したら火を止めそのまま4分放置する。
最後に、冷水に浸けて粗熱をとる。
5分+4分、合計9分+冷水時間で簡単にゆで卵が出来上がる。
簡単で手間いらずだ。
茹でタマゴは厚焼き卵よりも弁当用に作ることが多い。
以前は鍋に湯を張り、15分湯で時間を決めて作っていたが、STAUBの鍋を使ったこの方法で簡単で手間いらずになった。半熟でちょうど加減の良い黄身に仕上げることができる。
まとめ
料理に使う道具は、愛着を持てるものがいい。
多少ね値段が高くても、若い頃からしっかりしたものを用意しておくのが良い。
定年しようがリタイアしようが食はすたれないし、むしろ食が生活に占める比重は大きくなる。
ならば、愛着のある道具で料理をしたいものである。