検索キーワード

リタイア後の暮らしの道具あれこれ

リタイアしても暮らしは続く

リタイアすると、今まで買い求めてきた道具でいらなくなるものも多いが、欠かせないものも沢山ある。

大切なのは、リタイア後も使い続けられるモノを持っていることだと思う。

 

リタイアしてから家の中を見渡してみるといろいろな道具がある事に気づいた。

あの時、あそこで買ったもの。

長いあいだ憧れてお金がたまるのを待って買った、当時では身分不相応かと思ったものも多々ある。

みているだけで当時の思い出が蘇ってくるものがある。

そのどれもが、今の暮らしになくてはならないものになっている。

バーモントキャスティングの薪ストーブ

家を新築した時、どうしても欲しいものがあった。

バーモントキャスティング社の薪ストーブ、イントレピッドである。

新築後でも取り付けはできると一旦は妻に諭されて諦めかけたが、ここは先送りが得意な僕でも後はないと思い、数十万円の出費増になったがわがままを通させてもらった。

だが、どういう訳かこの薪ストーブは僕ではなく妻のお気に入りになった。

火起こしも妻の方が上手である。

僕が悪戦苦闘して火起こしに時間がかかっているといつも妻が「ちょっとどいて」と僕をどかしにかかる。

案の定、妻はあっという間に火を起こし、これまたお気に入りのソファー(僕が決して座ってはいけないソファーである)でくつろいでいる。

妻専用のマレンコのソファー。
僕は決してこれに座ることは許されていない。

ハイテク薪ストーブ

この薪ストーブ、ただの薪ストーブではない。

外気を取り入れ温度調節までできる優れものである。

燃焼には室内の空気を使わずに外気から取り込んだ空気で燃焼、F F方式だ。

温度は設定レバーで自在に操れる従来の薪ストーブの概念を破壊したハイテクストーブなのだ。

このストーブを欲しいと思ったのは、バーモントキャスティング社創業のストーリを知ったから。

バーモント州の田舎町ランドルフでダンカン・サイムとマリー・ハウエルは「一切の妥協を許さず、完璧な薪ストーブを自分たちの手で創ることを目標に会社を立ち上げた。

それは熟練のクラフトマンたちの夢の結晶」これに魅かれたためである。

僕は、こんなストーリーのあるモノが大好きだ。

販売促進のテクニックだということは重々承知しているが、いつも感動してしまう。

このストーブは冬の間、僕の心と健康を守ってくれているような気がする。

揺れる炎を眺めるのは精神衛生上とても良い、遠赤外線の暖かさも身体を優しく温めてくれる。

現役時代は、このストーブは休日くらいしか使うことがなかったが、リタイア後は、ほぼ毎日暖房道具として使っている。

そして何より、ありがたいことに、リタイア後は暖房費の節約になっているのだ(今年、無料の伐採木を手に入れたためだが・・)。

ドイツ・ミーレ社の洗濯機 Miele W5820

世の中には沢山の人が考え、作り出したモノがある。

家電もそうだ、電気店に行けば選ぶのに迷うほどの種類の製品が溢れている。

その中で購入を決めるのにはいくつかの選択がある。

価格、性能、デザイン、購入後の保証、だが僕が一番に挙げたいのが、ときめきだ。

その製品を見たときに直感とでもいうべき感情が湧いてくるものがある。

ミーレの洗濯機を最初に見たときがそうだった。

我が家では基本ルールとして一度着た洋服は洗濯することにしている。

洗濯をするしないは本来であれば汚れの具合で決めれば良いのだが、その汚れの具合の基準がわからない。

なので一度着たら洗うというルールを続けている。

ただ、綺麗になるのは良いが洗濯をすれば洋服の生地は痛む。

そこで洗濯時のダメージを最小限にする洗濯機を探して見つけたのがMiele社の洗濯機W5820。

今から約20年以上も前のことである。

今でこそ横型の洗濯機は国産のものも主流になっているが当時はまだ横型は珍しく、このドイツ製の洗濯機は価格も国産の縦型洗濯機の何倍もした。

洗濯時間も通常設定で1時間半ほどかかる。

高速でドラムが回転するため設置場所の床の補強も必要になる。

こうしたデメリット?はあるが洗濯の質はとても良い。

どうしたら生地を傷めないようにできるかを考えて設計されている。

ドラムで洋服を叩いて汚れを落とすのではなくドラムの内面を洋服を滑るように流し汚れを落とす構造になっている。

機能を徹底して追求したコンセプトが貫かれた製品だ。

おそらくこの製品の開発者は四六時中この洗濯機の設計を考えていたと思う。

たかが洗濯機というなかれ、見ているだけで幸せを感じ、ときめく数少ないモノだ。

ドイツ・ミーレ社の冷蔵庫 KFN12823SD

家電の中でかつて三種の神器の一つと言われたのが冷蔵庫。
 
確かにこの製品がないと生活はままならない。

今家にある冷蔵庫は三代目になる。

結婚後、最初に買い求めたのが国産の冷蔵庫、コンプレッサの音が半端なかったのを今でも思い出す。

メーカー名は伏せておくが、欠陥商品といっても言い過ぎではないだろう。

次に買い求めたのがElectrolux製の冷蔵庫、デザインが気に入って買い求めた。

そして僕がリタイアする6年ほど前に購入したのがこのミーレのKFN12823SDだ。

冷蔵庫は容量の差こそあれどこのメーカも変わりないと思っていたが、どうも日本製のいらぬ機能を施したおもちゃチックなデザインが好きになれなかった。

いつだったか「棚が回る冷蔵庫」なんていうのもあったが、日本のエンジニアのみなさんにはしっかりモノの基本を固めて欲しい。

その点、ミーレの冷蔵庫はスタイリッシュなデザインとシンプルな構造かつ使いやすさが気に入った。

この冷蔵庫、食品の持ちがとにかく良いのだ。

日本の家庭用冷蔵庫にはない直冷式の賜物である。(日本の冷蔵庫は一部の業務用を除いて間接冷却方式が主流)

直接冷却方式は風を循環させないため中身の食品を乾燥させないメリットがある。

さらに故障の原因となる冷気循環用のモータを必要としないため耐久性に優れている。

唯一の欠点は冷蔵室と冷凍室専用にコンプレッサを2台搭載しているため価格が高いこと。

日本製に比べ倍近い。

しかし、製品寿命は20年以上あり日本製が10年程度で買替えが発生することを考えると決して無駄に高いとはいえない。

そしてこの冷蔵庫、庫内にワイン専用棚が標準で装備されているのだ。

欧州製の冷蔵庫によくみられる仕様なのだが、この棚があるとどうしてもワインの瓶でこの棚を充したくなる。

妻がせっせとスーパーのワイン特売日を探しているのはそのためだ。

固定式の棚ではなので外すこともできるのだが、妻がいうにはこれがあるのには意味があるので外しては駄目だという(どんな意味だ?)。

常にワインの瓶で満たしていなくてはならないのだそうだ。

そういえば二代目の冷蔵庫もメーカは違うが欧州製の製品だったのを思い出した。

この三代目の冷蔵庫も僕が気に入った事もあったが、妻の一押しで決まったものだ。

直冷式で野菜が長持ちするからと妻が言っていたが、どうもこのワイン専用棚が購入を決めた理由のようだ。

妻は毎晩、晩酌のつまみ作りに励んでいる。

※残念ながらこのモデルは2022年現在、生産、販売終了になったようだ。今の機械が壊れたら同じものを買おうと思っていたのだけれど・・。

ナショナルの電子レンジ WILL

今から17年前に購入した調理家電がいまもキッチンで活躍している。

日本の大手家電メーカには珍しく機能を簡素化したシンプルデザイン。

出力は170w・600wの2種類をつまみでセット、調理時間もオレンジ色のインジケータを見ながら調整ダイヤルを回すだけ、本体にも余計な装飾はない。

2004年に生産中止になったナショナル(現、パナソニック)の電子レンジWillがそれだ。

 

現在では新興のシンプルデザインを掲げた家電メーカが内外を問わず現れているが、当時の大手の家電メーカの商品としては賞賛に値するデザインだ。

現在もネット上でこの中古製品を探している人が絶えないのも頷ける。

1980年代、家電メーカはテクノロジーを前面に出した商品を開発、販売し、1990年代に入ってからは他社との差別化のために呆れるほどの機能を追加した商品を年度モデルと称して毎年新たな商品を発表してきた。

そんななかでこの電子レンジのシンプルデザインにロングセラーになりうる可能性を感じていたが残念ながらそうはならず、いらぬ機能満載の商品にとって変わってしまった。

今の家電は商品寿命に達するまでに絶対に使うことがない機能がたくさんあると思うのは僕だけだろうか。

「冷蔵庫に卵があと何個あるかスマホでわかる」なんて機能、本当に必要ですか?

家電メーカの皆さん、どうかロングセラー商品を作って。

「終わった人」になったエンジニアからのお願いだ。

アラジンのブルーフレームヒータ

長い年月にわたって変わらないものが好きだ。

わずかな改良が付け加えられるが基本のデザインと作りは変わっていないロングセラー商品。

その一つがアラジンのブルーフレームヒータである。

今から約90年以上前にデザインされ安全規格などの法令に準拠するための変更が加えられてきたが、そのフォルムと設計思想は当時のまま。

今、我が家のメインヒータとして30年以上冬季に活躍しているのがこのアラジンブルーフレームヒータBF3911。

いわゆる石油ストーブである。

だがこのアラジンのブルーフレームヒータは普通のストーブではない。

灯油を気化させることで燃焼効率を最大限に引き上げ、一見頼りなさそうなサイズにも関わらず暖房の効率は抜群で更に、他のストーブにはないブルーの炎は部屋の雰囲気を高めてくれる。

元々は英国発祥のストーブで欧州特有のノスタルジックな雰囲気と無駄のないデザインを兼ね備えた商品である。

現在は権利を引き継いだ日本メーカのみの生産だそうだがこの変わらぬデザインが世界の多くの人を惹きつけている。

このデザイン、冬季は言うまでもないが夏季でも片付ける事なく部屋の隅に置いてインテリアとしても邪魔にならない。

また補修用のパーツがネジの一本に至るまでインターネット通販で入手出来るのも魅力の一つだ。

だだしこのストーブは日頃の点検・メンテナンスが必須。きちんとメンテナンスできない方には勧めない。

管理を怠り空だきすると部屋全体が煤だらけになりとんでもない事になるのだ。

最近衝動買いしたブラックバージョン、ネットで見た瞬間発注していた。

 

下にコメント欄があります。

お気付きの点がありましたら、コメントをお願いします。

尚、記入した方のアドレス等の個人情報は表示されません。