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購入前に確認したい、薪ストーブのメリットとデメリット

年末になり、いよいよ冬本番。

今日、大晦日は特に風が冷たい、底冷えの一日だ。

今までアラジンストーブ 1台でなんとか過ごしてきたが、流石に限界。

薪ストーブの出番だ。

薪ストーブをつけながら年を越す。

毎年の習慣だ。

薪ストーブのメリットとデメリット

全てのものには良い点と悪い点の両面がある。

薪ストーブを購入するかどうか迷ったら、あらかじめメリット、デメリットを事前に確認することは極めて重要なことだ。

薪ストーブのメリット

今まで僕が使ってきて感じる薪ストーブ(バーモントキャスティング社のイントレピッドのメリットは

 

遠赤外線で暖かい

薪ストーブから出る遠赤外線はとにかく暖かい。

薪ストーブを入れた理由はこれだ。

ただ「遠赤外線暖房器具は身体の芯まで暖まる」と言われているが、実際には遠赤外線は身体の奥深くまで届かない。遠赤外線は人間の皮膚の表面で吸収されやすいためそれが熱になり血流によって伝わるため芯まで熱線が届いているように感じるため”遠赤外線が芯まで届いている”ように感じる、というのが真実だ。

しかし、他の暖房機と比べた場合、人を温めることに関しては群を抜いている。

 

乾いた空気で洗濯物を乾かしてくれる

濡れた洗濯物を薪ストーブのある部屋におけば短時間で乾燥が可能だ。

部屋に洗濯物を干すというのはインテリア重視の薪ストーブ愛好家には邪道だろうが、やむにやまれぬ場合もあるだろう。

反面、洗濯物のおかげで乾燥しずぎで喉を痛めることを防止できるメリットもある。

見た目を気にしなければだが。

僕は加湿のため鋳物の鍋に水とローズマリーを入れている。
ローズマリーを煮出した水は、お風呂に入れることで、さらに身体を温めることができる。

焼き芋が簡単にできる

ストーブの中の薪が熾火になった頃にアルミホイルに包んださつまいもを投入。

程なく、ほくほくの焼き芋が簡単にできる。

時間をかけた煮物料理ができる

大概のストーブは天板の上に鍋を載せられる構造になっている。

おでんや煮物など、じっくり時間をかけて作る料理にはうってつけだ。

炎が気持ちをリラックスさせてくれる

ゆらゆらと揺れる炎にはリラックス効果がある。

揺らめきを眺めているだけで気持ちが落ち着く。

この炎を眺めているだけで満足感を味わえる。
家の外が寒ければ寒いほどその感覚は強くなる。
暖かい紅茶を手に、この炎を眺める時間は至高のひと時だ。
暖房用の費用が節約できる

ただし、これは 燃料になる薪を無料、もしくは安く手に入れることができる場合に限る。

ホームセンター等で薪を購入すると意外と高価な出費になってしまう。

間伐材を譲り受け、自分で薪割り、乾燥で薪を準備できれば燃料代は大幅に節約できる。

この場合、頂いた間伐材のお礼を用意することで多少の費用はかかりそうだ。

マナーとしてこの辺の心遣いは必要だと思うのだが。

環境に良い(カーボンニュートラル?)

この見解については迷ったが一応メリットとして挙げておく。

もともと薪になる木材は大気中の二酸化炭素を吸収して成長したものなのでこれを燃焼させて大気中に二酸化炭素を放出したとしても二酸化炭素の量はプラスマイナスゼロで増えることはない。

つまり理屈上カーボンニュートラルが成立するというのが一般の見解だ。

ただし、理屈上はそうかもしれないが、昔、二酸化炭素を吸収した木材を今、燃やした場合は燃やさなかった場合よりも二酸化炭素は増えると思う。

時間軸の考察が忘れられているように思うのだがどうだろうか。

また、そもそも、木材の伐採にチェーンソーや車での運搬にガソリンエンジンを使っているため二酸化炭素を排出する。

これによりプラマイゼロは厳密には成立しないという意見もある。

しかし、他のエネルギーと比較すれば薪はエコだろうと思うので「環境に良い」と表現した。

薪ストーブのデメリット

反面、デメリットもいくつかある。

設置にかかる初期費用が高い

物によっては、ホームセンター等で低価格の薪ストーブも市販はされているが、やはり薪ストーブにはある程度の完成度を求めたい。

輸入品のストーブでは数十万、これの工事費を加えると百万円に近い出費が必要になる。

薪ストーブは既存の家に後から増設することも可能だが、新築時に設置する方が何かと都合がいい。

家を新築する際に薪ストーブを設置しようかどうしようか迷っているなら思い切って最初からつけてしまった方が潔いと思う(個人の見解である。僕も妻に後でもつけられるからと諭されたが、思い切って新築時に取り付けた。今はあの時、ワガママを通してよかったと思っている。)

煙突掃除、日々の灰の処理などのメンテナンスが面倒

日々の使用では毎日の灰の処理と定期的な煙突掃除が必要になる。

使用の頻度にもよるが僕は、灰は毎回、家庭菜園に散布し、煙突はシーズン前に必ず点検を兼ねた掃除を欠かさず行なっている。

平屋の場合は煙突掃除セットさえあれば自分でもできると思うが、2階建以上の場合は安全を考えて、業者に依頼する方が良いだろう。

ちなみに、我が家は平屋なのでなんとか自分でできているが屋根の上での作業は注意が必要だ。

燃料となる薪の調達が難しい

メリットの項で燃料代が節約できると書いたが、間伐材や伐採木を無料もしくは低価格で入手するのは難しい。

なかなか林業を糧としている知り合いを持っっている人は少ないだろう。

市町村で街路樹の剪定や間伐材の無料配布をすることがあるので広報のチェックも忘れずにしておきたいものだ。

実際に今回、広報をチェックしていたおかげで運よく伐採木を無料で入手できる機会を得た。

今、庭には大量の伐採木が積んである。

広報で知った無料の伐採木の配布。
庭に置いた薪割り前の伐採木。

木種はカイズカイブキ。
来シーズン用にストーブ用に長さを揃え(チェーンソウでカット)、薪割り、乾燥の予定。
場合によっては近所迷惑になる

当たり前だが、煙突からは煙が出る。

煙には匂いがあり、風向きと立地条件によっては近所の家を直撃し、クレームの原因になる。


薪ストーブを設置する時には必ず確認が必要だ。

 

補足(2022.1.3追記)

2022年1月3日、ネットニュースで、ある新聞社の記者が薪は再生可能エネルギーでSDGSそのものであるとネットに発信して炎上したというニュースをみた。

記者の趣旨は「国土の7割を深林が占めているのだからそれを資源として活かせば薪ストーブでSDGSが実現する」という内容。

それに対する反論が多数あった

毎年380万人が木材の煙による室内汚染で死亡している。

「現状を全く理解していないで薪がエコだとはどういう神経だ、取材をちゃんとしているのか?」
さらには「薪=エコ=SDGS」は全くの無知の結果だと。

確かに、このブログでもメリットの項で環境に良いと疑問符付きで表示したが、上のデメリットの記述でわかると思うが、薪ストーブは環境破壊を防止しSDGSの実現の代表になることはないと思う。

改めて、薪ストーブを考えている方へのアドバイスとしては、薪ストーブは単なる趣味と考えた方がいいだろう。

薪ストーブを手に入れるのは、揺らめく炎を眺めながらリラックスしたいその程度の考えを目的にすべきだと思う。

 

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