どうしてあの人には僕の、私の、気持ちが伝らないのだろうか。
そんな経験はありませんか。
この記事では、人の心の中はわからないという前提で、どうしたら他人と意志の疎通を図ることができるのか、その方法について考えてみます。
他人の気持ちは、その人の物差しでないと、本当の気持ちはわかリません。
全ての人が同じ基準を持っているわけではないので何もせずに、相手の気持ちを理解して良好な関係を築くことは不可能なのです。
これを解決するには、いくつかの方法があります。
それらの方法で、僕は、現役時代、いろいろな課題を解決してきました。
人はそれぞれ自分の物差しを持っている
まず必要なのが、決して自分と人(他人)は同じ基準を持ってはいないということを理解することです。
自分の物差しと人の物差しは違うということに気づく
つい、自分はこう考えているのだから、あの人もきっと僕の、私の、気持ちを理解してくれるはずだ、と思いがちですが、それは間違えです。
人の物差しと自分の物差しは違うことに気づく必要があります。
一つの例として、法律があります。
国を健全に納めるためには共通の約束による管理が必要でした。同じ物差しをつくり、それを基準とすることです。
人それぞれ、物の見方、考え方が違う、つまり”物差し”が違うからです。
どんな国にも法律があります。
各自の良識で物事を判断、行動を許してしまうと人によって考え方が違うため、国は混乱してしまいます。そこで規範となる法律が生まれたのです。
特にアメリカではこのことが徹底されています。
多くの移民で構成されている国家のため、規範となるものがないと国をまとめることができません。
全ての人が同じ価値観、同じ物差しを持っているのではないのです。
相手の気持ちを理解するには
相手の気持ちを理解して、お互いに納得のいく関係を築くには次の4つの方法があります。
これは、僕が人と接する時に気をつけていることです。
参考になれば真似てみてください。
1.それによって誰が得をするのかを考えてみる。
2.人に意見を求める。
3.自分の気持ちを正直に伝える。
4 .相手の立場で考えてみる。
1.それによって誰が得をするのかを考えてみる。
世の中は利害関係で成り立っています。
お互いが得をする場合にはスムーズに事が進みます。
しかしどちらかが得をして片方が損をする場合、なかなかうまく関係を保つことができません。
自分のメリットだけを考えて人と接しても決してうまくいきません。
ある事柄を考えた場合、それによって誰が得をして、誰が損をするのかを理解していないと気持ちを正しく、伝えることはできません。
自己中心的な考えでは、他人に自分の気持ちを伝えるのは難しいでしょう。
2.人に意見を求める。
自分の思い、考えを冷静に判断する方法は意外と難しいものです。
そんな時は友人や同僚、周りの人に意見を求め、参考にする必要があります。
その時も、相手が利害に密接に関係する場合は避けてください。あくまでも中立的な立場の人に意見を求めることが必要です。
もしも、相手に対して敵意を持った人に意見を求めた場合、決して良い反応は返ってこないでしょう。
また相手に好意を持っていた場合には逆に、良い意見ばかりになるでしょう。
ただ、人からの意見を参考にするのではなく、人に話をすることで自分の考えが確認できるという面もあります。
とにかく、自分の考えを冷静に分析するために人に相談することが大切です。
3.自分の気持ちを正直に伝える。
当たり前のことですが、相手に理解を求めるのなら、自分の気持ちを言葉にして正直に相手に伝えなければなりません。
とかく、自分が思っていることは相手にわかってもらえていると思いがちです。
しかし、そんなに都合よくあなたの思っていることは相手に伝わっていません。
「俺が、私が、こう思っているのだから、言わなくてもわかるでしょう」は勝手な思い込みです。
人間、言葉で伝えられないと本当のことはわかりません。
アメリカでは夫婦や家族の間で頻繁に”I love you”と言って相手に自分の気持ちを伝えています(ただこれはドラマを見る限りなので実際にどうかは知りません)。
日本人のように「いちいち、言わなくてもわかるだろう」ではないのです。
4.相手の立場で考えてみる。
また、自分に気持ちを伝える時に大切なのが、相手の立場でまずは考えてみることです。
その上で自分の考えや気持ちを伝えるべきなのです。
悲しい出来事があり、落ち込んでいる相手に、楽しい話題を自分勝手に話しても、相手はさらに落ち込んでしまいます。
相手が仕事で多忙を極めている時に、旅行に行かなかと誘っても、きっと良い返事はもらえないでしょうし、むしろ相手からあなたの無神経さに軽蔑の感情さえ持たれるかもしれません。
まとめ
自分の考えを相手に伝えることは、意外と難しいことです。
ほんの些細なことで、関係が悪化することもあれば、何かの拍子に一生涯の友人になる場合もあります。
”言わなくてもわかってくれるだろう” は、決してありません。
言葉にして伝えましょう。
自分と他人の物差しは違うのですから。