これは僕の会社員としての現役時代、定年・退職後の経験をもとに書いています。
なので、極めて個人的な意見です。
それを前提で読んでいただけたら幸いです。
若い世代は現実として捉えることができない
まだ定年まで数十年ある若い”現役人”にとっては自分がいまの組織を離れて”リタイア人”になることを想像することはとてもむづかしいことかもしれません。
事実、僕も昔はそうでした。
会社組織から離れなければならない時期がくることは当たり前のことであり、頭では理解していたはずです。
しかし、当時はその事実はおぼろげに理解しているだけで現実として感じることはなかったように思います。
それは退職年になっても変わることがありませんでした。
そんなこんなで、いざ組織から離れると途端に不安になりました。
周りには「これからは毎日が日曜日だ」とうそぶいてみたものの再就職する気もなく、リタイアして組織から離れたら何をするかを決めていなかったので不安でいっぱいに・・・。
ここで僕が自分の経験から提案したいのは次の2つです。
❷そして、必ずその日が来ることを肝に命じておくべき。
リタイアしてからでは時間が足りません、事前に準備しておいた方がずっといいに決まっています。
何も無いところから何かを決めようと思うと、あの時こうしておけばよかった、もう少し時間があればと思うことが多々あります。
リタイア後にすることは余裕がある時に準備をした方が良い
現役でいる時はその時の業務に集中して、リタイア後のことなど考えるのは邪道だという意見ももちろんあると思います。
僕も入社早々に当時の上司から「〇〇君、趣味は持っておいた方がいいよ」と言われた時には
「何を言っているんだこの人は、仕事に集中するのだから趣味にうつつを抜かすのは邪道じゃないのか」と思っていました。
(当時、僕はあまり良い部下ではなかったと思います。上司からの指示に納得がいかないと「それは命令ですか?」と答えていましたから。上司からの指示なのだから命令に違いないのにです。
僕が部下を持った時にそんな無礼なスタッフがいなかったのが幸いでした。)
とにかく今思うのは早い段階で趣味なり、資格なりを準備していたらよかったのになあということ。
もちろん、リタイアして余裕ができてから趣味を見つけるのもありかと思いますが、選択肢は確実に狭くなります。
資格に至ってはすでに手遅れになっている場合もあります。
余談ですが、昔高校の入学式で総代の挨拶をした生徒がいました。
入学試験で成績一番だった生徒です。
ところが僕が大学を卒業し就職、入社式に参加したところ、なんとその彼が同期の一人としていました。
その時に思ったのは「なんだ、結局同じ会社に入ったんじゃないか」
入社から数年後、彼は所属していた知的財産部に在籍中に弁理士の国家資格を取得、途中退社し、現在も〇〇国際特許事務所のオーナー所長として事務所を切り盛りしています。
当時は「やはり違った、優秀なのだ!」と思いましたが、今は将来を考えて日々努力していたんだなと思います。
現役人の皆さん、現在の仕事に集中するのはもちろん重要ですが、是非ずっと先のリタイア後のことも想定して準備してください。
いつか必ずその時が来ることを肝に銘じるべき
僕が就職し会社員になった時、それから38年後に定年になることは決まっていることでした。
実際にはその後3年間は嘱託として同じ会社に在籍しましたが、必ず組織を離れる日は来ます。
終わる日を想定するのはネガティブな印象と思われがちですが、必ずその日は来ます。
世の中の環境もその時は随分変わっていると思いますが、未来永劫その組織に所属し続けることは絶対にないことだけは確かです。
自分に与えられた業務はしっかりと遂行してください、そしてその中で自分個人のスキルを高められることがあれば大いに活用してください。
仕事に役立つ資格が必要なら果敢にチャレンジしてください。
それもいつか自分の武器になります。
しつこいですが、いつかその日は確実に来ます。
その時に慌てないよう肝に命じてください。
ただ組織から離れるのは悪いことだけではありません。
それまでは置かれた場所で咲かなければならなかったのが、咲きたい場所で咲ける機会が巡って来るのです。