定年・リタイアするということは残りの時間が具体的にみえてくるということです。
おそらくは定年・リタイアする年齢は60歳から65歳くらいではないでしょうか。
会社のしがらみから解放されて自由な時間を手に入れますが、残りの時間は僅かです。
平均寿命や健康寿命からその年齢を引けば残り時間がわかります。
もちろん、平均なのでそれよりも短くなったり長くなったりします。
何をしても、しなくても、確実に時間は過ぎて行きます。
もう先送りをする余裕はありません。
やりたいことがあれば、無理をしてでもやりましょう。
リタイア後に何をすればいいかわからない、したいことがないという悩みを抱えている人は以外と多いのではないでしょうか?
この記事では、どうすればその悩みを解消できるのか検証してみました。
これを読めば、きっとあなたの悩みは(多分?)解決するはずです。
定年してからでは遅い、やりたいことは先に決めておこう
結論をいってしまうと、定年・リタイア前にやりたい事を持っていないと時間が自由になってもそれを実行したり趣味にすることはできないでしょう。
時間ができたらやろうと思っていることは、ほぼ実行できません。
今、現役であれば、まずリタイアする前に趣味や、自分がやりたいことを見つけてすぐに実行してください。
多少忙しくても、会社をズル休みをしてでもやりたいと思える趣味や、やりたいことを探してください。
すでにリタイアした方は、それでも、諦めずに、昔やったことのあること、楽しかったことを思い出してください。
時間があって、自分の好きにできる状態になってからは、選択肢が多く迷っているうちに何もできなくなります。
サブスク映画は観るものが決められない
サブスクで映画を観るときのことを考えて見てください。
色々な作品がありますが、何を観ていいのか、わからなくなるってことってないですか。
観始めたのはいいが、他の作品が気になり途中でやめたことはないですか。
時間が自由になり、選択肢が増える今の状況に似ています。
それが、以前に観て、「もう一度観たいな」と思った映画は、素直に最後まで観ることができますよね。
選択肢が限られるので迷いがなくなります。
一度観ているので新鮮味がない?
大丈夫です。ほとんどのストーリーは忘れていますから。
リタイア後は新たに何かを探すのではなく、昔のことを思い出して、できなかったこと、やりたかったことに再挑戦する方がいいのではないでしょうか。
それと同じです。
趣味は現役時代からでないと続かない
この前、偶然出会った野鳥の撮影をしていたシニアの方に声をかけたことがあります。
僕が知りたかったのは、その趣味はいつから始めたのかということ。
その方はこう答えてくれました。
「現役の頃は双眼鏡で野鳥観察をしていたが、野鳥の写真撮影は最近はじめた。」
「カメラやレンズは高価なのでなかなか買えなかったが、定年して思い切って買ったので今は望遠レンズを使って野鳥撮影をしている。」
やはり、現役の頃からの趣味でした。
それにしてもカメラとレンズの値段は驚くほど高いようです。
全部で数百万円!はするらしいですよ。
駄目な例1:定年・リタイアしたら妻と一緒に海外旅行に行きたい
定年・リタイア後、時間もできたし、少しは退職金もある。
長いこと妻に苦労をかけたので、海外旅行に行こうと誘ってみる。
妻が満面の笑みで喜ぶ顔を想像しながら・・・。
ところが、実際は
「え~、旅行?、海外?、あなたと?」と、?マークが並ぶ反応に、あなたは愕然とするはずです。
今まで夫婦で旅行をする習慣があったのなら、旦那さんの期待は思惑どうりになったかもしれません。
”時間ができたから”、”予算に余裕ができたから”、というのは本人の都合。
自分中心の考えなので、奥様の方は「なに勝手なこと言ってんのよ。行きたかったら自分一人で行けば!」と思っています。
駄目な例2:ボランティアに参加
よくある例ですが、”定年になったらボランティア活動に参加して、人の役に立ちたい”。
そう考える方も多いはずです。
経験者ならまだしも初心者は、周りの邪魔になる可能性があります。
さらに、現役時代に上の役職にいた方にいたっては、その活動を仕切り始めて周りのメンバーを困惑させる危険もあります。
「あーそんなことじゃ駄目だ、僕が会社にいた頃はね・・・」という具合です。
ボランティア活動を否定するつもりはありませんが、急に思いついての参加は見合わせた方が良いかと思います。
駄目な例3:楽器演奏を習う
これもよくある例ですが、定年になったらピアノを習おう、ギター演奏をマスターしようというのもあまり関心しません。
以前、音楽活動をしていて、それを再開するのならまだしも、全くの初めてであれば長くは続かないでしょう。
楽器代や仮に指導者をつけていれば講習料を無駄に払うことになりかねません。
現実に「定年したらギターをマスターしたい」と言っていた知人がいましたが、練習を始めたという話は聞いていません。
○△さん。もしも、すでに始めていたら、ごめんなさい。
定年前に ”足りないのは時間だけ” の状態にする
誤解して欲しくないのは、先に挙げた例は、以前に経験がなく急に、思いつきで始めたのでは駄目だということです。
昔やっていたこと、憧れていたことを再開したり、挑戦するのはとても良いことだと思います。
ただ、”残された時間はわずか” だということを忘れないでください。
失敗や先送りはできません。
定年後の旅行を実現するには
定年後の旅行は、以前から旅行の習慣があるのなら、時間ができた分、有利になります。
以前は休日しか予定が組めなかったのが、料金が安く、好きな季節を選べるのは、定年後のメリットの一つです。
以前行ってよかったと思うところや、行きたかった場所を奥様に提案してみてください。
二つ返事で良い応えが返ってくると思いますよ。
定年になったからではなく、普段から夫婦で旅行をしていることが大事なのです。
楽器演奏はこうすればいい
楽器演奏も、全くの初めての体験では長続きしないでしょう。
「時間がある→楽器でも習おうか」の ”でも” では絶対に続けられません。
是非現役時代から演奏に挑戦してみてください。
定年後にどうしても楽器をマスターしたい、以前からやりたかったと思うのなら、挑戦することは否定しません。
ただ相当な覚悟は必要だと思いますよ。
いっそ、演奏会を目標にして観てはどうでしょうか。
自分にプレッシャーをかけることで、頑張れるって経験はたくさんあるでしょう。
ボランティアは理念を理解して参加しよう
ボランテイアをやっていて定年になり自由な時間ができたので、活動に集中したいという方も多くいます。
その方たちは、ほとんど活動の様子がわかっているので、大きな力になると思います。
定年後に、初めてのボランテイアに参加することが悪いとは思いませんが、長くは続かないでしょう。
人と交わることができるという理由から興味を持つ人も多いかと思いますが、それはその人の勝手な動機で本来の ”人のために” という理念からは外れているように思います。
本当にボランテイアに参加するのなら理念を理解してからにしましょう。
動機が不純でも、人の役に立つのなら、それはそれでいいことだと思います。
まとめ
いずれの例も、定年してから始めるのではなく、定年になったらそのことに時間を集中できるという状態にすることが大事ではないかと思います。
現役の皆さんは、そのためには定年になる前に、いろいろなことにチャレンジして自分の趣味や、やりたいことを見つけておくといいのではないでしょうか。
すでに定年になってしまった方は、「昔こんなことをしていたな」、「〇〇をしてみたいと思っていたな」ということを思い出してください。
一つや二つはあるでしょう。
よくある定年後の指南で「定年後は〇〇をするのがいい」というような案内がありますが、以前自分がやっていたこと、やりたいと思っていたことであれば問題ないのですが、そんな甘い言葉に乗ってはいけません。
ただでさえ残り時間が少ないのです。
定年後、何も思いつかない人は、今までやり残したことはなんだったかを考えてみてください。
必ず答えが見つかると思います。
僕は、今までやり残したことをやってみるよ。