「夫源病」という言葉をご存知でしょうか。
正式な病名ではないらしいのですが、夫が原因のストレスで発症する「妻の病気」といわれています。
世の中では今「夫源病」がクローズアップされています。
この記事では夫が定年退職して妻が「夫源病」になる原因を探ります。
また、そうならないためにはどうすれば良いかについても併せて解説します。
「夫源病」は誰にも起こりうる
この病気、リタイアして夫が家にいる時間が増えると発症する場合が多いそうです。
現役時代は夫が会社に出勤している間は別々の生活をしていたのが、リタイアしてからは一緒に過ごす時間が劇的に増える。
今まで一緒に過ごしていた時間はせいぜい1日あたり5時間(朝の出勤前の2時間、帰宅後から就寝までの3時間)くらい、土日を入れても年間で2,980時間(260日x5時間+105日X16時間)。
それがリタイアした途端5,840時間(365日x16時間)にもなる。
(注:数字は僕個人による仮定です)
最近は新型コロナウイルスの影響でリモートワークで夫が家にいる時間が増え、リタイアでなくてもこの病気が増えているそうです。
「夫源病」の原因は夫の在宅
ではこの「夫源病」はどうして起こるのでしょうか。
原因は、夫がいつも妻のそばにいることだそうです。
一緒にいるだけでストレスになると言われても「?」ねえ。
人の気持ちは例え夫婦であっても心の底まではわからないものである。
相手を理解しているつもりでも、相手の本心まではわからない。
元々は赤の他人なのだから当たり前のことかもしれない。
以前、知り合いに「夫源病」ではないかと思われる症状が出たことがあります。
この言葉を知ったのもその時です。
夫が定年退職をして家にいるようになったら円形脱毛症になったというのです。
この夫婦は、決して仲が悪いわけではなくむしろ仲良し夫婦に見えました。
ところが夫が常にいることがストレスになっていたようです。
本人も「別に嫌なわけではないけどストレスを感じる」と言っていましたが、なかなか難しい病気ですね。
ネットを検索してみると、夫源病の症状についての事例紹介の記事を見つけました。
・夫が在宅している時間帯に具合が悪くなる
・夫が在宅している時間帯にイライラしたり落ち込んでしまう
・夫が出張、不在時に体調が良いと感じる
・夫の言動で動悸、めまいがすることがある
・夫が不在時は、気分がスッキリしているように感じる
・体調不良で病院にかかったが原因がわからない。
ネット記事 「幸子の部屋」から引用
どうして「夫源病」ばかりがクローズアップされるのか
さらにネットでは、この病気の予防方法はお互いの人格を認め合い、場合によっては物理的に一緒にいる時間を減らすことも有効だとありました。
僕は、リタイアしてからはずっと、朝食後は自分の🔗居場所に移動しているようにしているので、多少は効果があるように思っています。
ただ、最近、妻は近くにいると思うだけでちょっとストレスが・・などと言うようになりました。
さらに、「どこへも行かないの?もちろん出張もないよね?仕事してないんだから」とも言うようになりました。
そういえば、現役時代に長期の海外出張の予定を伝えたときの妻の満面の笑顔を思い出しました。
あー、「夫源病」ばかりがなぜクローズアップされるのだ。
「妻源病」というのもあるんです。
(その件に関しては恐ろしいことになるので、発言を控えます。悪しからず)
妻を夫源病にさせないためにはどうすれば良いか
とはいっても妻が「夫源病」などにならないほうがいいに決まっています。
妻が、夫が定年で一日中家にいることで夫源病になるって、夫から言わせれば「なんでだ!」ですが。
それが特殊な例ではなく世の中で広く起きているということに驚きです。何が変かというと、それが嫁と姑・舅目のはなしではなく、夫婦のはなしということ。夫婦ってそんなものかって思ってしまいますね。
夫源病に関して「ずっとラブラブな夫婦には関係ないですが」というコメントをよくみかけます。
それって、夫婦は最初はよかったものが、時間が経つと相手の正体がわかってがっかり、うっとおしいものになるって言ってるのと同じですよね。
それでも夫が働いている間は生活費を稼いでくれているのでなんとか妻は我慢していた。
それが、定年退職して収入がなくなった途端にうっとおしいものになってしまう。
なんだか悲しいですね。
そういう我が家も、最近妻は「あなたがいることがストレスになっている」なんて言ってますけど。
まあ、それが現実だとするとこれからどう対処すればいいんでしょう。
妻が夫源病になってしまう原因
当たり前ですが、そうなることを防止するにはそうなる原因を潰せばいいのです。
私見ですが妻が夫源病になる原因は次の4つではないかと思います。
①夫と四六時中、顔を付き合わせていること
②妻は夫に監視されているように思うこと
③夫が大きな子供のようなになったこと
④価値観が違っていること
①夫と四六時中、顔を付き合わせていること
「夫源病」は夫が定年退職でずっと家にいることでなるそうです。
朝起きてから夜寝るまで、今まで経験したことがない生活パターンになります。
夫の定年前に妻の「夫源病」ってあまり聞いたことがありませんよね。
それは、定年前は平日の昼は夫は職場に行っているので妻とは一緒にいないからでしょう。
(実際は会社員時代も長期休暇中は四六時中一緒だった事も経験していると思います。まだ夫が現役でもう少しで定年になるのであれば、この期間を使ってシミレーションしてみるのも良いかと思います。)
なかには自営業でずっと一緒にいる夫婦もいますが、仕事という共通の作業があるためにうまく行っているのだと思います。
尊敬します。
それにしても、若い頃は、ずっと一緒にいたいと思っていたはずなのに、いつからそうなってしまったのでしょうか?
②妻は夫に監視されているように思うこと
夫がずっと家にいると妻の行動にいちいち口出ししたくなります。
妻のスマホに友人から電話やラインの着信があれば「誰から?何の用?」
食事も朝、昼、晩 「今日のご飯は何?」
妻が出かける準備をしていたら「何処へ行く?誰と会う?」
帰りが遅くなろうものなら「なんでこんなに遅くなった?俺の飯はどうなってる?」
妻は、今まではずっと自分の自由だった世界に突然 夫という侵略者がやってきたと思ってしまいます。
お互い干渉せずに、それぞれが自由になれないのでしょうか?
注)これは我が家のことではありません。あくまでも一般的なはなしです。念のため。
③夫が大きな子供のようなになったこと
夫(男)は基本、子供の素養をずっと持ち続けています(純真なのでね)。
なので、長いお勤めが終わると(定年すると)子供に戻ります。
会社員時代は大人のふりをして同僚や部下に対応していましたが、会社仕事から解放されると自由になり子供に還ります。
妻はそんな夫を見て、「えっ!なんで?」と思ってしまいます。
人に自慢もできた夫が、退職したと同時に子供に先祖返りしてしまったように感じます。
尊敬できなくなってしまうのです。
家事は一切できない、働きもしない、わがままだけは一人前にいう。
挙げ句の果てにお金の使い方だけは知っている厄介な子供になってしまった。
妻はがっかりしますよね。
注)これは我が家にも当てはまります。
④価値観が違っていること
若い頃はお互いの価値観の相違はむしろ、新しい可能性を見つけるのに役立っていました。
年齢を重ね、生活をともにしている間に相手の価値観、好みを吸収してお互い共通の楽しみやを見つけているはずです。
これが上手にできていないために、相変わらず価値観が異なっていると一緒にいる時間が辛くなってきます。
自分はこうしたいのに、夫がそれを否定してくる。
それってとても不幸なことだと思います。
妻が「夫源病」にならないようにする具体的な方法
原因がわかれば次は対応です。
当たり前ですが、この4つに対応するにはそれぞれの原因を潰していけばいいのです。
❶夫と四六時中、顔を付き合わせないようにする
これは物理的にむづかしいかもしれませんが、一番大事なポイントです。
夫の方も、会社員時代に事務所に嫌な同僚や上司が何かの都合で休んだ時ってなんだかホッとした経験ってなかったですか。
物理的に離れるって結構大切なことなんですね。
住宅事情にもよると思いますが、家の中でテリトリーを決めてお互い不可侵条約を事前に結んでおく。
勝手にここが自分の領土だっって決めてしまうのは完全にNGです。
何処かの国と同じことをしてはダメです。
家にそんな余裕がなかったら、昼間は図書館やスターバックスのようなところに通ってもいいかもしれませんね。
とにかく、顔を合わせない時間を作ること、自分だけの時間を確保することが大切です。
僕の場合はたまたま、すでに他界した両親の空家が近くにあるので昼間はそこで過ごしています。
それでも、妻は「近くにいると思うだけでストレス」なんて言ってますが。
「言い過ぎだろ!」って思いますね。
❷妻は夫に監視されているように思わないようにする
夫に何か言われても気にしないでください。
夫はあなたを唯一の話し相手だと思い、いらぬ言葉をかけてしまうのですから。
何処に行くんだ?と聞かれたら 「〇〇さんとランチよ」さらに「いいでしょ、あなたも行く?」と答えてみてください。
夫はシャイなので決して一緒に行きたがらないので安心してください。
ただ、僕は行きますけど。
そんな時は「あはは、冗談よ」と言えば済んでしまいます。
夫は無視されることが一番悲しいのです。
❸夫は大きな子供だと割り切る
次に”夫は子供問題”ですが、夫(男)とはそういうものだと理解してあげてください。
子供のようなわがままを言っても、「いい子だから我慢しようね」となだめればそれですみます。
ただ一点、夫は今までの人生経験の中でお金を使うことを覚えています。
その点だけは注意して監視してください。
それさえ気にかけていれば何も問題ありません
相手は大人の姿をした子供なのですから。
❹価値観が違っていても気にしないようにする
価値観は同じであることが望ましいですが、違っていても特に問題はありません。
夫はあなたの価値観に合わせることができます。
今までの生活を思い出してください。
旅行、車の購入、家の新築も全部あなたの価値観そのものだったでしょう。
大丈夫です。
これからも夫はあなたなの好みに合わせる用意があります。
ね、対策って意外と簡単でしょ。
それでもダメなら熟年離婚かな。
でも、それで自分が残りの人生を楽しく生きられるという自信があればのことだけどね。